登山においてレインフェアはとても重要なものです。雨具やかっぱとも呼ばれますが、初めてレインウェアを買うときはどれを選んだらいいのでしょうか。
そんな疑問を解決するため、登山歴10年以上、年間50回程度の登山をする私が徹底的に解説します!
レインウェアはなぜ必要?
登山靴、レインウェア、ザック。この3つは登山道具の三種の神器と言われており登山における重要な道具です。
晴れている日には必要ない気もするレインウェアですが、なぜ重要な登山道具とされているのでしょうか。
理由① 雨から身を守る
まずレインウェアを着ることにより雨などの水分から身を守る事ができます。
雨から身を守るというのは単なる不快感をなくすということではなく、人間は身体の表面が濡れると体温を奪われ夏でも寒さを感じ低体温症で命に関わることもあります。
特に山では天気が変わりやすく高く登るほど気温も低くなります。
レインウェアを持たない登山は非常に危険と言えます。
理由② 寒さから身を守る
またレインウェアは防寒としても役に立ちます。
山は地形によって急に風が強くなったり気温が低くなったりするのでレインウェアを持っていると安心です。
レインウェアを選ぶポイント
ポイント① 素材
レインウェアを選ぶ上で素材はとても大切です。
では登山用レインウェアの素材にはどのような特徴があるのでしょうか。
透湿性が不可欠
レインウェアは基本的に雨から身を守るものなので当然防水性というものは備わっています。
登山用やアウトドアスポーツ用のレインウェアにはその防水性に加えて透湿性(とうしつせい)というものが必要不可欠です。
透湿性とはレインウェア内部の汗などの水分を蒸発させて外側に逃がす性質のことです。
高い防水性で外側からの水は防ぎ、内側の水分は逃がすという性質を併せ持ったものを防水透湿性といいます。
防水透湿性の代表ブランドGORE-TEX(ゴアテックス)
登山靴やレインウェアなどにGORE-TEXというロゴが付いているのを見たことがないでしょうか?
GORE-TEXとはアメリカの会社が開発した防水透湿性の商標名です。
登山用品メーカーの商品でもこのGORE-TEXを採用した商品は多く、私の持っているものでもノースフェイスのレインウェア、スカルパの登山靴、イスカのスパッツにこのロゴが付いています。
防水透湿性素材の中ではGORE-TEXが抜群に有名で代表的なものですが、GORE-TEXのロゴが付いていない商品は性能が悪いというと案外そうでもありません。
実は防水透湿性の独自ブランドを持っているメーカーも多くあります。
mont-bellのドライテック、ノースフェイスのハイベントなど各社の性能を調べてみてから買ってみるのがいいですね。
ポイント② 種類
レインスーツ
finetrack(ファイントラック)エバーブレスフォトンジャケットWOMENS|YAMAP STORE
登山用レインウェアで最も一般的なものがレインジャケットとレインパンツで構成されるレインスーツタイプです。
少し雨が降ってきたときにとりあえずジャケットだけ着たり、足元がぬかるんでいたりするときにはレインパンツだけ履くなの汎用性の高い使い方ができます。
初めてレインウェアを買う場合はこのレインスーツタイプでまず間違いありません。
上下セットで販売されているイメージでしたが、店頭で見てみた感じだと上下別物が最近はかなり多いですね。
基本的に上下を同じ商品で合わせる必要もないので、好きな色や素材を別々で選べるのはいいですね。
レインポンチョ
Rab(ラブ)シルポンチョ/UNISEX|YAMAP STORE
ほとんど一枚の生地でできているポンチョタイプのレインウェア。
縫い目が少ないので水が浸透しにくいメリットがあり、レインパンツがなくても下半身が濡れにくいです。
また大きなメリットとしてザックの上からでも着られるという特徴があります。
ポイント③機能
ベンチレーター
NORRONA(ノローナ) セーニャ ゴアテックスアクティブジャケット/MENS|YAMAP STORE
ベンチレーターとはいわゆる換気システムのことで、レインウェアには脇下や手首などに換気のためのファスナが付いているものがあります。
このベンチレーターを開けることで空気が通り内部が蒸れにくくなり快適に登山を楽しむことができます。
ドローコード
patagonia(パタゴニア) グラナイトクレストジャケット/MENS|YAMAP STORE
ドローコードというのは手首の袖やウエストなどをキュッと締めるコードのこと。
ちゃんとしたレインウェアなら必要なところには付いているかと思いますが、袖などはマジックテープ式になっているものもあります。
アウトドア用のレインウェアだと頭に被るフードにドローコードが付いていたりします。フードのドローコードは歩いているときにフードが視界を遮らないよう調整するのに意外に役に立ちます。
カラー
finetrack(ファイントラック) エバーブレスフォトンジャケット/MENS|YAMAP STORE
カラーは基本的に好みではありますが、登山における色というものは遭難したときに見つけやすいという重要な役割を持ちます。
特にモノトーンの色は悪天候時に目立たず捜索しづらいので最悪生死を分ける可能性もある。
基本的には赤など目立つ色にしておくのがおすすめではあるが、とはいえ好きな格好で山を歩くのも登山の楽しみ。
どうしても目立たない色が好みならザックや登山靴、帽子など他のアイテムで目立つ色を取り入れてみよう。
収納方法スタッフバッグ
finetrack(ファイントラック) エバーブレスフォトンジャケット/WOMENS|YAMAP STORE
レインウェアには収納しやすいようスタッフバッグが付いているものも多くあります。
私が持っている上下セットのレインウェアにもスタッフバッグが付いていますが、レインウェアは上下別で使用することも多いので案外スタッフバッグは使っていなかったりします。
でも基本的に快晴の日にしか登山をしない人は使用頻度も少ないのでスタッフバッグに入れておけばコンパクトに持ち運べるので便利です。
ポイント④重さ
Teton Bros.(ティートンブロス) TBジャケット/MENS|YAMAP STORE
雨が降ったときに切るための登山用のレインウェアは一般的に200〜300gほどですが、雪山用のハードシェルと言われるものは500gを超える重量のものもあります。
ハードシェルは着たまま行動することが前提ですが、レインウェアは雨が降ったときにいつでも着られるよう常に持ち歩くものなので重さもしっかりと考慮したほうが良いですね。
ポイント⑤価格
登山用レインウェアはジャケットが25,000〜40,000円ほど、パンツが15,000円ほどであることが多いです。
なかなか高額でテンションが下がりますが、安いものは防水、防風、透湿の性能が劣り悪天候による遭難では命に関わるのでちゃんとしたものを選ぶことが大切です。
ブランド(メーカー)の紹介
mont-bell(モンベル)
登山用品なら何でも揃う日本発の信頼できるブランド mont-bell(モンベル)です。
オンラインショップはもちろん日本各地に直営店もあります。
他ブランドに比べて比較的安価ですが製品はまず間違いありません。
THE NORTH FACE(ノースフェイス)
登山をやらない人にも人気のTHE NORTH FACE(ノースフェイス)もレインウェアを販売しています。
見た目もカジュアルで街で着ていても違和感がないデザインのものも多いです。
MAMMUT(マムート)
像のロゴが目印のMAMMUT(マムート)も若者を中心に人気があるブランドです。
レインウェアだけでなくその他のアウトドア用の衣類や登山靴も扱っています。
Arc’teryx(アークテリクス)
Arc’teryx(アークテリクス)は高級なアウトドアブランドとして知られています。
どこで買うべきか
登山用品店で買う
レインウェアは登山用品店で購入すればまず間違いないでしょう。
登山用品店で買うメリット
- 質感、重さなどを手にとって確認できる。
- 登山に詳しい店員さんにいろいろ聞くことができる。
登山用品店で買うデメリット
- ネットより価格が高いことが多い
- 自分に知識がないと店員に高価なものを勧められてしまうかもしれない
- 趣味に合わないものを店員に勧められたときに断りづらい
ネットで買う
ネットで購入する場合は買う前に商品に触れないのが難点ですが、レインウェアの場合はサイズさえ間違えなければ案外なんとかなります。
またこんなサービスもあります。
Amazonでは商品によって「Prime Try Before You Buy」が利用できます。
「Prime Try Before You Buy」とは簡単に言うとAmazon Prime会員なら無料で7日間お試しして気に入らなかったら返品、気に入ったら7日後にそのまま購入となる神システムです。
一部の商品がこの「Prime Try Before You Buy」の対象となっています。
これなら仮に商品が思ってたものと違っても返品できるので安心です。
初めて買うならずばりこれ!
THE NORTH FACE(ノースフェイス)マウンテンレインテックスジャケット
おすすめするのはまずノースフェイスのレインジャケットです。
ノースフェイスなら仮に登山を始めてみようと思って挫折したとしても街で着るものとしても違和感なく使用できます。
レインパンツもあるので登山で使用するならちゃんと買っておきましょう。
まとめ
レインウェアを持っていれば行ける山の幅が大きく広がります。
雨対策だけでなく風や寒さにも大いに役立つレインウェアを携帯して安全な登山を楽しみましょう!
新潟県在住。登山歴約10年の30代男性。地域コンプリート型登山家として新潟の山を制覇します。
たまにキャンパー。
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